卵の黄身をあげて天ぷらに
先日、我が家のひとりが「美味しいらしいよ」と聞いてきたのは、卵の黄身の天ぷらでした。
私がちょっと苦手なゆで卵の天ぷらじゃなくて、あくまで卵の黄身の天ぷらだそうな。
お料理屋さんで作っている方法を教わってきて、それが初めて聞く卵の調理方法。
興味はある!
本人が一緒に卵も持って帰ってきて、卵も万端。
あとは私が作るだけ(なぜ私が作るんだ?)でしたが、重い腰が上がらなかったのは、揚げ物が遠のいていたから。揚げ物を食べるのはいつだって大好きなんだけれど、ねぇ。
けれどせっかく面白い調理法を教わり材料まであるのだからとよっこら作ってみたら、コロリと態度を変えたのはいつものこと。
黄身の天ぷら、美味しい!!
おすすめしたいおいしさでした!
たまごの黄身の天ぷらの作り方
卵の黄身の天ぷらなんて今回初めてきいたけれど、その調理法も初めて聞きました。
なんと冷凍した卵を使って作ります。
卵を冷凍と聞いた時、思わず懐疑的になってしまいましたが、それぐらい卵を冷凍なんて聞かないし、今まで見たことも聞いたこともありませんでした。
作った後の今なら、なぜ冷凍するかがわかります。
卵を冷凍しないと、黄身は揚げられないんですよね。
たまごの黄身の天ぷらの作り方
【 材料 】
卵(冷凍しておく)
小麦粉
揚げ油
【 作り方 】
① 冷凍した卵を解凍せず水につけ、殻を剥く。
卵はするする溶けるので、あらかじめ解凍しておく必要はありません。
② たまごの白身を流水で溶かし、黄身だけにする。
もったいないですが、たまごの白身は流水で流します。流水にかけているとだんだん白身は溶け、水と一緒に流れていきます。
写真だと凍った白身が少し残っていますが、綺麗に取れた方が後々揚げやすくなります。が、黄身の解凍しすぎは厳禁なので、白身の残り具合と黄身の解凍具合のバランスを見て、ほどほどで。
③ いつも通りの天ぷらを作る要領で、小麦粉→てんぷらの衣液をつける。
水気のあるたまごの黄身に厚めの衣をつけるのは、難しい。特に白身が残っていると下地となる小麦粉がうまくつきません。軽い衣が付く程度と思って作った方が、いい。
④ ③をあげたら、出来上がり。
ポイントは、揚げる時間。
冷凍されているからと思って長めに揚げてしまうと、黄身に火が通り過ぎてしまいます。
使っている卵にもよりますが(アメリカは卵はよく火を通さなければならないので)、生で大丈夫な卵なら衣と黄身の外側は固まったぐらいで揚げたら、半熟たまごの天ぷらに。
このぐらいのねっとりした黄身加減は、もう少しだけ長く揚げました。
たまごの黄身は意外とすぐに解凍されるようなので、さっと揚げるのが、ねっとり、もしくはとろっとしたたまごの黄身の天ぷらになる秘訣です。
黄身の天ぷらは、お醤油とごはんで
日本で新しい漆器を買ったので張り切っちゃって、こんなふうにかしこまって盛り付けましたが。
たまごの黄身の天ぷらは、お塩よりお醤油。
そのままよりもごはんに乗せてが、美味しかったです。
卵かけごはんのようですが、黄身が温かくてねっとりした食感、時々加わる「さくり」。そして卵とごはんにまとわりつく油のまったりさ。
卵かけごはんとはまた違った、こっくりした美味しさがあります。
いや本当、美味しいです。卵かけごはんが好きな方なら、きっとお好きですよ!
最初は白身がもったいないなぁ!と思ったけれど、またやってみたいと思っています。
ひびを入れてしまったたまごの使い道としても、いいかもしれませんね。
ごちそうさまでした。
(基本は卵かけごはんを食べれないアメリカでも、このねっとりした黄身の卵ならセーフだと思うんですが、どうでしょう?)
今回日本に長くいたというのに、免疫が落ちていた家族のこともあって、外食はほとんどせず。
そんな中で連れてて行ってもらったのが、天ぷら屋さんでした。
その時期の旬をいただきました。
次に口に入れるのがもったいなぐらい、後味まで美味しいものをいくつもいただきましたが、特に別格だったのがしらこの筍の天ぷら(土から出る前のたけのこ)。先端と根本で味が違い、いままで知らない筍の味と混じり合った長く続く甘さと、深みがありました。
これは本当に美味しくて、今でも夢に見ています。
全然外食もできたなかったけれど、その分美味しいものをはっきり覚えている。
それもいいですね。