美しいかけそばとねぎの彩り
まだ昨年中のある日のお昼ごはんは、温かいお蕎麦でした。
お友達が作ってくれたこのおそば。だしパックで取ったお出汁に味つけて、そこに茹でたお蕎麦を入れ、最後にお蕎麦の上にねぎをこんもり、ふわっと乗せたら出来上がり。
簡単なおそばですが、私には胸に刺さる刺激がありました。
ねぎです。
かけそばに彩りをそえるネギの色
かけうどんを作る時、お蕎麦の上におねぎをあまり乗せません。乗せたとしてもここまで多くなく、ほとんどは別皿にしていることが多いです。
ですが、味的にもにアクセントになるのはもちろん、お友達の横で作っているのをみていたら、ねぎをこんもり盛った瞬間、おそばに表情がでました。
茶色いおつゆと茶色いおそば。茶色の濃淡では、のっぺり。それが全体の印象です。そこに白色と薄い緑が乗ると、一気におそばがイキイキとしました。
小さな彩り、料理上手への道
お友達にこしてみるとこういうちょっとしたことは当たり前で、日々の生活のようです。
ですが私にしてみると自然できないこと。気に留めて、やっと。私の場合は、出来上がった時の自分の食欲が振り切れていなければという条件も付くし笑。
お料理上手への道は、こういう小さな積み重ねを何度も繰り返し。気がつけば幾多ものことが自分の身についていた時、料理上手になっているのでしょうね。
日本での時間は、こんな刺激が山のようにありました。
今思い返しても、私にとって貴重でいい時間でした。
ありがとう。
ごちそうさまでした。
ねぎといえば、アメリカに戻る前、それはそれは美味しいねぎを食べました。とにかくやわらかで、火を通せば中がとろんっ。味も甘味というのかうまみというのか、ねぎらしい刺激と香りより広がる美味しさがありました。
アメリカに戻る直前に伯母の家を訪れた時、帰りに持たせてくれたもの。深谷ねぎです。
祖母も大好きだったこのねぎは、一見強面の親戚が毎年冬が始まるころに祖母に欠かさず届けてくれたもので「おばあちゃんは、このおねぎがいちばん好き。」と言っているのを何度も聞いたことがあります。
昔はそのねぎの美味しさは単なる美味しいだったけど、今回食べて知りました。あれは別格の美味しさでした。ねぎの美味しさがわかるようになるとは。私も大人になりました。
ねぎは美味しいね!