LAの南部料理レストランWillie Mae’sとフライドチキン
アメリカの美味しいものを思い浮かべた時、上位に入ってくるのがフライドチキン!
日本のKFCで育った身とすると本場アメリカのフライドチキンは豪快で、食べ応えがあります。特に衣がガリッとしたフライドチキンが大好きです!
今までアメリカLAで食べてきたフライドチキンで十分満足していましたが、定期的に南部を訪れている友人によるとLAのフライドチキンは「まだまだ」らしい。
アメリカに住んでいた方が帰国後恋しいと聞くファストフードフライドチキンPopeyes(ポパイズ)の店舗でさえ、全然違うと言っていました。
先日訪れた南部料理レストランでフライドチキンを食べて、お友達が言っていた意味がわかりました。
本場南部のフライドチキンは美味しい!そして奥が深そうだ!
改めてフライドチキンの魅力を教えてくれたのは、ロサンゼルスで南部料理を堪能できるレストラン Willie Mae’s (ウィリー メイズ)でした。
フライドチキンはソウルフード
フライドチキンはソウルフード(=アフリカ系アメリカ人の伝統料理)のひとつ、長いことアフリカ系アメリカ人の料理でした。
その歴史は古く1700年初頭にはフライドチキンの記述を見ることができ、1828年に出版されたレシピ本によって不動の地位を得たとされています。
レシピはバッター液につけた鶏肉を小麦粉の衣につけて揚げる調理法で、200年の時を経た今と基本的に同じ作り方だそうです。
アメリカの歴史の中で黒人女性の経済的自立のきっかけとなり、街の発展に貢献し、アフリカ系アメリカ人のコミュニティや宗教と密接に関ってきたフライドチキン。
奴隷解放から差別が当たり前だった時代から現代まで、アフリカ系アメリカ人を支えた象徴的な料理です。
フライドチキンの名店Willie Mae’s Restaurant
今回訪れたのはニューオリンズに本店があるレストランのLA支店、ベニスビーチのWillie Mae’s Restaurant(ウィリー メイズ レストラン)でした。
本店のWillie Mae’s Scotch House(ウィリー メイズ スコッチ ハウス)は、アメリカ最古のアフリカ系アメリカ人地区のひとつでジャズが発祥した場所としても有名な、ルイジアナ州ニューオーリンズのトレメ地区にあります。
1957年にバーとして創業し、1年後に現在の場所に移転。1970年代に周りの要望に応える形でレストラン営業をはじめました。
2005年にJames Beard Award(ジェームズ・ビアード賞)のAmerica’s Classic Restaurant for the Southern Region(アメリカのクラッシックレストラン 南部地域)を受賞。
続いて人気フードチャンネルと旅チャンネルのAmerica’s Best Fried Chicken(アメリカのベストフライドチキン)にも選ばれ、人気は不動のものに。
今では全米各地からフライドチキンを求めた人が訪れる名店となり、本店を訪れたお友達によれば行列必須のレストランになっているそうです。
LAで南部料理が楽しめるWillie Mae’sのベニスビーチ店
私たちが今回訪れたのは、ロサンゼルスはベニスビーチにあるWillie Mae’s Restaurant(ウィリー メイズ レストラン)。Willie Mae’s Scotch House(ウィリー メイズ スコッチ ハウス)唯一の支店です。
現在ニューオリンズの本店は2023年4月に起きた火事の影響で臨時休業中なため、今Willie Mae’s(ウィリー メイズ)のフライドチキンを食べられる唯一のお店です。
ニューオリンズで食べたWillie Mae’s Scotch House(ウィリー メイズ スコッチ ハウス)のフライドチキンが人生のベストフライドチキンだったというお友達によれば、LAベニスビーチ店のフライドチキンは本店に比べると若干塩気が強いそうです。
それを差し引いても十分に美味しいので、お友達がLAでフライドチキンを食べたい時はベニスビーチのWillie Mae’s Restaurant(ウィリー メイズ レストラン)を訪れるそうです。
感動したWillie Mae’s(ウィリー メイズ)のフライドチキン
ニューオリンズのWillie Mae’s Scotch House(ウィリー メイズ スコッチ ハウス)のロサンゼルス店Willie Mae’s Restaurant(ウィリー メイズ レストラン)を訪れた感想は一言。
行ってよかった!美味しかった!また行きたい!おすすめしたいお店!(一言ではないですね笑)。
フライドチキンをはじめ、南部料理はこんなに美味しいのかと驚きました。
フライドチキンの要の衣は、ガリガリというよりも空気感があるサクサク系。けれど存在感はしっかりあるので、フライドチキンの皮好きの心はガッチリ掴まれました。
衣の軽やかな食感は、いい方向に全体の印象を上品にしています。
予想外だったのはフライドチキンの辛さ。予想以上にしっかりと辛かった!
辛さが苦手な方は残念に感じるかもしれないぐらいの強さですが、このしっかりした辛さがフライドチキンを一層美味しくしているようです。
そして胸肉(昔からフライドチキンで良い部位とされている)のしっとりさにびっくり。熱々を齧った時はジュワッとした肉汁を感じるほどで、パサつきは一切なし。これがプロの技なんですね。
私のベストフライドチキン
Willie Mae’s Restaurant(ウィリー メイズ レストラン)のフライドチキンは聞いていた通り、いやそれ以上に美味しかったです。
美味しいフライドチキンと聞くとなんとなく予想している範囲がありますが、軽く覆されました。間違いなく、私の人生ベストフライドチキンです。
フライドチキン好き、特に南部料理レストランのフライドチキンを食べたことがない方は行ってみてほしい。感動しますよ!
Willie Mae’sは他の南部料理も美味!特にGumbo!
今回4人で訪れて、Family meal(ファミリーミール)とCup of Gumbo(カップ オブ ガンボ)をオーダー。
Family meal(ファミリーミール)にはチキン10ピースと4種のサイド、小さめサイズのコーンブレッドが6つ付いてきます。今回はサイドのリストからマッシュポテト、スウィートポテトのフライ、芽キャベツ、レッドビーンズを頼みました。(サイド少々とフライドチキン2ピースはお持ち帰りしました。)
どれも南部的味付けで美味しかったですが、芽キャベツの味は印象的でした。自分が作るものよりも味がしっかり染みているというか。スパイス濃いめで甘さがあるというか。
レッドビーンズは、メキシカンのお豆みたいな味。マッシュポテトは想像通り。
コーンブレッドは少し甘めで、スウィートポテトのフライはサクリと揚がって安定の美味しさでした。フライドチキンが辛かったのでコーンブレッドとスウィートポテトがいい緩和剤。この2つはまた頼みたい。
そしてGumbo(ガンボ)が美味しかったこと!
Gumbo(ガンボ)はルイジアナ州の煮込/スープで、濃いストックに香味野菜と魚介とソーセージが入っています。具材から味が滲み出たスープが美味しくて、一人の時など出かけた帰りにこれだけ買いによりたいとも思ったり。
Cup og Gumbo(カップ オブ ガンボ)はお茶碗サイズで小さすぎたので、次は大きめサイズのBowl of Gumbo(ボウル オブ ガンボ)を頼もうと思っています。
激推しベニスビーチのレストランWillie Mae’s
アメリカに住んでいたのに南部料理をそこまで追求してこなかったなんて。今のタイミングで気がつけてよかったなぁと思ったWillie Mae’s Restaurant(ウィリー メイズ レストラン)の南部料理。
軽い衣ながらしっかり存在感の主張するフライドチキンは最高です!ガンボもね!
南部料理レストランWillie Mae’s Restaurant(ウィリー メイズ レストラン)は、おすすめのLAのレストランです。
ごちそうさまでした。
Willie Mae’s Restaurant
324 Lincoln Blvd, Venice, CA 90291
参考
Eater; Willie Mae’s Releases a Statement Addressing the Monday Morning Fire
Eater; Freedom, Finances, and Fried Chicken