これが好き、あれが嫌い。
揺れることもしょっちゅうだけれど、しっかりめの嗜好があります。
特に身の回りのものや身近に置くものは、何より好きを優先させたいと思ってきました。
でも。
自分の嗜好に凝り固まると、新しい何かが入ってくる隙間がなくなってしまうかもしれないから、時に人に委ねたり乗ってみる、小さな好きを拾うのも意外と楽しいことだ。
最近、そんなふうにも思うこともあります。
先日、iPhoneケースを買いました。
LAに戻った時に携帯を買い替え、やっぱり新しい携帯は嬉しくて、そのまま裸の携帯ですごしていました。
でも私は手が小さいので携帯がつるっといきそうになり、どぎまぎすること数回。
まわりからも私の性格や物の扱い方を見てか笑、「ケースを買った方がいい」「ケースはいつ買うの」と即されたこともあって、やっとカバーをつけることにしました。
ケースを探し始めるときに漠然とあったイメージは、シボが入った皮のケース。色はグレージュのような大人っぽい色がいいなと思っていました。
こんな感じのケースが欲しかった。
けれど結局買ったのは、シリコンのケースでした。
しかもピンク色。
私、赤は大好きですが、ピンクはそんなに好きではありません(だけどバッグの中は、なぜかピンクが多いのが謎・・・)。
そんな私がピンクを選んだのは、色に迷って周りに意見を求めたら、全員一致でピンク推しだったから。自分では絶対選ばない色だけれど、みんなが口を揃えていうならのってみようと、ピンク色にしてみました。
秋以降、人の意見にのってみると自分の中にはない「いい」ものが入ってきて、素敵な刺激になると思う出来事が続きました。
自分という塊のなかに、新しい風が吹くような感じといいましょうか。
爽やかな風です。
だから今回、iPhoneケースを周りの意見を参考にピンク色にしてみました。
手元にあるピンクのケースはちょっと不思議でくすぐったいのだけれど、くすんだ色なので意外にも持ち物にも馴染んでいます。
そして今、手のネイルをくすんだグレージュのような色やグレーが買った水色をつけることが多いんですが、携帯を手にした時、この爪の色とカバーのピンク入りのコントラストがすごくよく、お気に入り。
目にするたびに「いいね!」と思っています。
そして革ではなくシリコンケースにした理由も、いつもなら流してしまう小さな惹かれた気持ちを拾ったからでした。
ここでお世話になった方、職業的なイメージやその方の雰囲気や話し方からすると、カチッとして上品な革のケースを使っていそうな方が、意外にも柔らかく優しいイメージのシリコンケースを使われていて。
ご本人とのギャップが印象深く、シリコンの柔らかさにも惹かれたので、まねしてシリコンケースにしてみました。
ちょっとしたことなんだけれど、自分の心が動いた方向へ、流されて選んだピンクのシリコンケースの携帯カバー。なかなか自分的には新しく、お気に入りです。
(たったひとつの難点は、シリコンケースってゴミがつくこと!)
時には、誰かの意見に乗ってみると、新たな発見があるかもしれません。