自分が惹かれることを生活に取り入れて、日々豊かに暮らすことが理想です。
一つのことに向き合い、丁寧に。
心にゆとりがある、やわらかな暮らしを。
季節行事を大事にして、四季を感じる日々を送りたい。
掃除が行き届き整った家は、古さに美しさが宿る。暮らしの場がピリッとした空気を纏うのは、生活に律があるからでしょう。
そんな「丁寧な暮らし」に憧れます。
現実は、大雑把のついでに波のある性格なので、理想を掲げた三日後には、大抵頓挫しているのが常ですが・・・笑
タイミング、習慣、環境。全てがピタっとはまらないと、理想を生活に取り込むのは難しいとも感じています。
例えば、家族やパートナー、同居人と同じ方向をむいていなければ、自分の理想を取り入れるハードルは高くなります。無理におしつければ理想の丁寧な暮らしが不破をうみ、本末転倒に。あきらめるか、工夫をして取り入れる必要があります。
私がなかなか実行できないのは、土鍋でご飯を炊くことです。
生活がバラバラの我が家では、保温機能がある電気釜が必須です。お米を研いでセットするのは、他のメンバーにお任せしていることもあり、お釜でご飯を炊けるのは、年に数えるほどです。
最近、食卓の様子がかわりました。
お味噌汁、焼き魚、きゅうり、ごはんのお共。ごく簡単な朝食です。
でもちょっと特別。
ふたに「横川駅おぎのや」とあるおかまの中は、
火を使って炊いたホカホカのごはん。
最近、この横川の釜めしの容器(土鍋)でご飯を炊いています。
もちろん、おこげもできますよ。
いつもの毎日、アメリカ生活の中では難しいお釜でご飯を炊く憧れを、一時帰国中の今、試しながら楽しんでいます。お釜も駅弁の横川の釜めしの器を利用。あるものを使いながらね。
【 横川の釜めしとは 】
おぎのやの駅弁、横川の峠の釜めしをご存知ですか?
長野県と群馬県の間には、明治天皇でさえ巡幸の際は徒歩で通過したという難所、碓氷峠(うすいとうげ)があります。
長野県側は軽井沢。
群馬県側には現在の信濃本線の終着点で、昔は峠越えの拠点となった横川駅があります。
この横川駅で戦後から今まで販売されている駅弁が、益子焼きの釜に入った「荻野屋の峠の釜めし」です。
東京から別荘への戻り道。
いつもは高速で通過している碓氷峠を下道で峠越え、ついでに横川駅に寄って買ったのが、この横川の釜めしです。
【 釜めしの器でごはんを炊く 】
その昔、私が幼い頃。母が祖母に、峠の釜めしを買ってもらったことがあるそうです。食べ終わったあと、今と同じ器で一合のごはんを炊いたとか。「お米が炊きたくて、買ってもらったのよ」というのが、私たちの母らしい。
そんな話を聞いたら自分もやってみたくて、釜めしのお釜でお米を炊いてみたのが、最初です。
横川の峠の釜めしの容器で、ご飯は炊ける!(一合)
美味しいのはもちろん、手軽。10分でご飯が炊けます。
よく見ると、パッケージにもそう書かれていました。
釜めしの器でごはんを炊くお手軽さを知ってから、この容器を使ってごはんを炊いています。一粒一粒が、きちんとしていて、おいしさもしっかり。さすがです。
よく考えれば、土鍋ではなく、ル・クルーゼやストーブの蓋付きのお鍋でご飯を炊くのが人気ということは、普通のお鍋でご飯は炊ける。
お鍋のサイズが小さければ時間は短くなるのも、当然。
横川の釜めしのお釜で炊くお米が、簡単なわけです。
【 今ある暮らしの中で、理想のかけらを楽しむ 】
日本一時帰国中という環境。新型コロナというタイミングだからできる「理想」は、アメリカに戻ったら手からこぼれてしまうかもしれません。
でも、それでいい。
この経験は自分のものです。経験がどう繋がり何になるかは未来のみ知ることで、今はこの「理想」を楽しんでいます。
できること。
目の前にあるもので。
理想のかけらを楽しんでいます。
いいこと、しています。
これぐらい軽やかに理想を取り入れてみるのが、本当はいいのかもしれません。
【 おぎのやの峠の釜めしの器でご飯を炊く方法 】
① 白米一合とぎ、水を切り10分おく。
② お米と同量の一合分の水を加える。
③ 蓋を乗せ、強めの弱火から中火ぐらいの火に3〜4分かける
④ 吹いたら、もしくは4分弱たったら、とろ火〜ごく弱火にして7〜6分(合計で10分にしています)。おこげが欲しい場合は+1分。吹いている蒸気をかいで、焦げた匂いがすれば、おこげができています。
⑤ 蒸らしたら、完成
火にかける時間は計10分。火加減を変えなくても炊けます。その時は、弱火で7〜10
分ぐらいかな。
また副産物であるお釜なせいか、ヒビが入ります。でも炊くのはお米、今のところ問題なく使えています。
何かの時は、ぜひお試しください。
楽しいですよ!
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参照
→ 荻野屋
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