日常的で持続可能な障がい者への小さなサポート

 

私がLAの台所で使っている木のまな板は、地元の障がい者の方の作業所で買ったものです。

 

東京の台所には別荘そばで買った、作業所の方が作った象の鍋敷きがあります。

 

 

私たちが通った小学校中学校には特殊学級があり、障害のある生徒たちのクラスが併設されていました。運動会や遠足など、行事の時は同じ学年の子がそれぞれの学年に加わり、時々、給食を一緒に食べる機会がありました。

 

大人になって、今も名前を覚えている同じ学年だった子や同じ学校にいた見慣れた子たちが、家のそばにあった作業所へ向かう姿を見かけると、心の中で「元気ですね!」と懐かしくなりました。

 

薄いとも言えない関係だけれど、いろんな知識を吸収していく年齢の時に色々な人がいることを知れた環境は、自分の経験となっている気がしています。

 

 

とはいえ、まな板も鍋敷も作業所だからと買ったわけではなく、惹かれたり必要なものだから購入しました。

 

ものは使われてこそ意味があると私は思っていて、大事にしたい。ものを買う基準はそんな時でもゆらぎません。それが彼らへのリスペクトだとも思うから。

 

 

 

けれど作業所の賃金の低さを知ってからは、積極的に応援したい気持ちもあります。

 

でも木工製品は一度買ったら次に購入するまでのスパンが長い。惹かれるものとの出会いもある。「もの」は定期的な購入はしずらい。

 

 

 

そんなことを思っていた時に出会ったのが、長野県小諸市にある障がい者作業所が作るお豆腐でした。

 

うつぎ屋/卯の花作業所:無添加の豆腐、味噌、油揚げにがんもどき! 国産丸大豆のしっかりとした味を楽しめる店(長野県小諸市)

 

 

小諸周辺の直売所やマルシェで売っている「薬師豆腐」という名前のお豆腐です。

 

 

“原料の国産大豆は譲れないですね。あとは、必要最低限の材料で作っています。お豆腐は大豆とニガリのみ、お味噌は大豆、米と大麦の混合麹、塩のみで作っています。見た目や日持ちを優先すれば、お豆腐の泡を消す消泡剤や、お味噌の発酵を止める酒精などを入れることになりますが、ウチは使っていません。だからこそ、しっかり大豆の味がするんだと思うんです。

 

引用元: Liracuore ”

 

 

スーパーで売っているお豆腐には消泡剤が入っているお豆腐が多いので、消泡剤なしというところに惹かれました。

 

 

私もこの薬師とうふ(もめん)を食べたことがありますが、昔ながらのお豆腐のような大豆の味がして普通に美味しいお豆腐でした。油揚げは小さめだからおいなりさんにはできないけれど、お味噌汁や煮物に使うのは問題ない。

 

他に、お味噌やがんもどきもあるそうです。

 

 

パンを売っている作業所もあるけれど、パンこそ味勝負。そして若干お値段が高い目に設定されているところが多くて手があまり伸びなかったけれど、このお豆腐なら、大豆製品なら、日常的に応援できる「もの」!

 

小諸市なので場所は限られますが、日本滞在中は近くに行くことがあるので、その時は必ず買おうと決めました。

 

 

お豆腐を見ていた私に、レジのお姉さんが「大豆の味がしっかりして美味しいですよ。ファンもいて、このお豆腐を買いに来る方もいるぐらいです。」と教えてくださって買ってみたけれど。

 

お値段、味、品質。そして作業所で作っているというところもいい。

 

応援しているお豆腐です。

 

 

 

利用されている方たちの賃金も、少しでも上がったらいいなぁと思っています。

 

 

うつぎ屋

住所 〒384-0061 小諸市大字加増 742-5

 

(他でも直売所などで購入可。ここは作業所併設の直売店です。)

 

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